安全・安心への取り組み

株式会社福井は、2005年10月にISO9001を取得し、衛生・製造管理、外注管理、その他記録管理、危機対応のマニュアル化など体系化・標準化し、これらを日々実行、改善することでより良い製品をお客様に提供できるよう努力しています。
また、2020年中にFSSC22000を取得予定で、管理体制の刷新を進めております。

製造ラインに金属検出機、X線異物検出機の導入、色彩選別機、磁力選別機(マグネットドラム)の工程を入れることにより、異物のより少ない製品の出荷を実現させています。

さらに、これらの選別機器以外に、目視による確認作業を行うことによって、機械と人手のメリット・デメリットをうまくカバーする体制をとっています。

※製造工程は製品によって異なるため、導入する機器は一様ではありません。

検査項目

検査状況(植菌)

社内での検査対応については、微生物検査(一般細菌数、大腸菌群、黄色ブドウ球菌他)、官能検査、水分値を行っており、それ以外の項目については、外部委託で対応しています。

過去に外部委託した項目は、栄養成分分析、重金属類、特定の菌種、エビ・カニアレルギー、放射能などです。

水分値が低い海苔及び青のり、昆布、干エビは、腐敗の心配が少なく、適切な保存(湿度の低い冷暗所または冷蔵)をとることで長期の保存が可能であり、製造・加工に由来する菌数増加の問題はほとんどないのが実情です。

品質管理と潤沢な供給

品質管理専属のスタッフが製品管理、規格書等書類作成、質問等への回答、資料・データの収集・記録管理等に当たっており、お客様からの御要望に迅速に対応する体制をとっています。

朝礼風景

  • 1.工場入室規定
    工場内に異物を持ち込まないように、服装や髪や爪の手入れ、手洗いの仕方など細かく入室時の規則を定めて実行しています。
  • 2.トラブル発生時の対応
    工場内でトラブルが発生した場合、どのように対応するかマニュアル化しており、連絡体制や記録すべきものについて作業者全員が把握しています。
  • 3.製品の仕様詳細
    各商品は、「規格書」で、原産地や添加物の有無、注意喚起表示の有無、微生物規格、栄養成分、重金属類分析結果、製造工程、内容量、梱包形態、賞味期限、連絡先などの内容が把握できます。
  • 4.品質管理体制
    専任の担当者が2名おり、その他に分析担当者が1名います。
  • 5.ISOなどの取得状況
    2005年10月にISO9001を取得し、2020年にFSSCを取得予定です。各課にISO担当者を設置し対応しています。
  • 6.仕入れ商品の生産工場確認
    株式会社福井は、生産者から買い付けた原料を加工する場合が多く、青のり、海老などは生産者工場の確認を定期的に行っており、各工程に問題がないかチェックしています。

安定した品質、潤沢な供給へのこだわり

例えば、海苔は、見た目にほとんど違いがないように思われますが、厚み、色つや、香り、歯切れ・口どけのよさ、寿司などに巻いたときの経時変化、機械適正など、同じ生産者が同時期に作ったものでも微妙に違ってくることがあります。

同じように、青のり、昆布ならびに干しエビについてもいずれも天産物であるため、採れる年や場所・時期、生産者の違いなどにより、同じロットであってもひとつとして同じものはありません。

そのため、同じ工程・同じ設定値で製造しても、まったく同じ品質のものを得ることはほとんど不可能です。

しかしながら、株式会社福井が長年かけて築き上げた仕入れネットワーク、職人芸と言える仕分け・組合せ技術、お客様の使用用途を十分把握することによって可能となる商品提案などにより、お客様の使用目的に沿った安定した品質の製品を御提供させていただいております。

異物除去 ~タブー視される食品の異物~

異物とされる海藻類の例

食品の異物、というと、タブー視される傾向が強いのですが、事実は事実として、認識しておくことも大事かと思います。

一般に異物と言われるものには、2つの意味合いがあり、ひとつは金属片や鳥の羽根など、食品とは全く異なるもので、食べると場合によっては害になる可能性があるもの、もうひとつは、もともと食品の一部だけれど、見た目が悪かったり、食べると違和感のあるもの(例えば骨、うろこ、硬い皮など)です。

前者は、事故につながる可能性が高いため、特に注意が必要ですが、後者は、異物としての定義があいまいで、人によっては異物ではないと感じる方もいらっしゃいます。

ただ、昨今の風潮では、異物への感覚が敏感な方が多く、以前であれば「そんなもんだよね」で済まされていたものが、そういう訳にはいかないハナシになる場合が多いように思います。

例えば、株式会社福井で以前あったお問い合せの中で、こんなものがありました。

Q干し海老を粉砕した製品にエビの目玉が目立つ

Aエビには2つの目玉がありますので・・・

Qアオサに別の海藻、またはエビがまじっている

A海で採れるものなので、気をつけていても多少混獲してしまいます。

Q2cm角程度にカットしたフライ昆布が木片に見える

Aもともとそういう色ですのでなんとも・・。

Q海苔の香りが薄い

A天産物のため、品質は値段なりというところもあります。

いずれの場合も、基本的には異物、または異物と認識されそうなものは製造工程で除去するべきであると認識しています。

しかし、年間で膨大な量を取り扱っていると、100%完全には手当できないため、製品への混入が全くないと言い切れません。

このため、異物除去については、日々改善の積み重ねと情報収集により新たな手法や機器などのテストを行っています。

海苔や青のり、昆布、海老など海産物は、特に異物のコントロールが難しく、漁獲の段階で、さまざまな異物が混入する可能性があります。
このため、機械による異物選別と人による目視選別を組合せ、それぞれの長所を生かすことで、少しでも異物混入を減らすように心がけています。

機械は、作業にムラがなく設定どおりの基準をしゃくし定規にチェックしますが、あいまいなものについては苦手です。 逆に人は、多少のムラがあり、基準を決めておいても完全に設定どおりのチェックが難しいですが、あいまいさへの対応は機械に比べるとはるかに得意です。

このように、機械と人の適材適所・最適な組合せにより、効率を求めつつ最善を尽くしています。

海苔の金属探知機

青のりのX線異物検出機

エビの目視検品

異物について

海苔の場合

海苔の養殖風景

海苔は、沿岸部で冬から春にかけて海苔網で養殖されたものを採取します。

このため、採取される際に、鳥の羽根やワラクズ、ごく小さな海老などの甲殻類が海苔に混じることがあります。
また、船などのペンキ片や小さな金属片が入ることもあります。
さに、板海苔に加工する工程で、ラインの部品(ねじ類や結線テープ類、すのこの一部)が混入することもあります。

このように書くと心配になるかと思いますが、実際はいずれも対策を行っているものがほとんどなので、異物が混入する可能性は非常に低くなっています。

海苔の異物例

海苔に付着している白い異物

海苔に付着している鳥の羽根

海苔に付着しているナイロン糸

青のり・アオサの場合

アオサの採取風景

青のり・アオサも海苔同様に沿岸部で採取されるため、海苔の場合と同じような異物が混入することがあります。

アオサの場合は、天然のものを採取しています(養殖はありません)が、貝類の付着が目立つこと、浅い海で採取するため砂の付着があることが、海苔とは異なります。
このほか、毛髪とよく間違えられる「オゴノリ」や、テグスに間違われる「ササモ」など海藻類の混入が問題です。

青のり・アオサは、いずれも粉砕品であるため、異物も同様に細かくなっていることから除去が大変です。

このため採取時や原藻を洗う段階での異物除去が効果的ですが、現状では、なかなか対応が難しい状況です。

なお、青のり・アオサは、原藻が白っぽくなった葉や茶色に変色した葉が混じることがありますが、これらの葉も除去の対象としています。

青のり・アオサの異物例

髪の毛とよく間違われる「オゴノリ」

テグスに間違われる「ササモ」の塊

アオサに混入していた繊細な繊維状藻類

エビの場合

株式会社福井で扱う海老は、アキアミ、チヒロエビ、サクラエビ、アカエビなどがありますが、種類によって生息地や採取方法、製造方法が異なるため、混入する異物の種類や量が違っています。

例えば、アキアミは、瀬戸内海や、台湾他、南の海で採取されますが、どちらかというと浅い海で採取され、サクラエビは、駿河湾や台湾のやや深い海で漁獲されます。
海は、沿岸部の方が異物となるものが多いため、採取時に混入する異物の量は、浅い海で採取した海老の方が多くなります。

Q国産のエビと外国産のエビの違いは?

A国産と外国産では、製造方法や衛生管理、異物混入の認識が異なるため、はっきりと国産の方が品質面で良いものが手に入ります。 海老は、小魚のえさとなることから、異物として小魚類が多くみられます。 さらに、外国で天日乾燥されるものについては、乾燥時に、ワラクズや敷き網のテグス類、小石、ガラス片、金属片など混入する場合があります。 人工物の混入は、生産者の衛生管理に対する認識が重要となってきますが、このあたりの指導は、なかなか難しいのが現状です。

エビの異物例

エビに混入していた魚

エビに混入していたテグス

アキアミに混入していたカニ爪

昆布の場合

昆布は、天然もの・養殖もの共に、水揚げされたものは、ほとんどが小石が敷き詰められた浜で天日乾燥されます。このとき、昆布が小石を抱き込むことがあります。

うまみ成分「マンニット」の付いた昆布

Q昆布の表面にカビのような白い粒々があるのですが?

A昆布の表面にカビのような白い粒々がみられることがありますが、これは「マンニット」と言われる、昆布の成分の一種で、食べても全く問題ありません。洗ってしまうと、うまみ成分が流れ出すため、気になる場合は、軽くはたき落として使用してください。
なお、本物のカビが付いた例として、下の異物例の写真をご覧ください。

昆布の異物例

昆布に混入していた小石

カビが付いた昆布

トレーサビリティ ~原料及び製品のトレースについて~

トレースのための製品ラベル貼付

株式会社福井で扱う海苔は、入札で買い付けたものを自社工場内でのばし、火入れ(ひいれ)、焼・切加工など一貫生産することで、高品質な製品を安定して御提供できる体制を構築しています。

たとえば、海苔について言えば、入札で仕入れた海苔は、株式会社福井に納品された段階で漁協・浜、汐回数、等級などで区分されたロットを特定番号でひも付けし、この番号によって倉庫内の移動履歴から各工程を行った日付、作業担当者などすべてパソコンで管理される体制をとっています。

トレースのための荷割表

これによって、仮にある製品で確認事項が発生した場合、製品がお客様に納品された日付や、製造ロットがわかっていれば、全ての製造履歴、株式会社福井への入荷日、原料メーカーの特定が特定できます。
逆に、特定の原料を指定することで、どの製品に加工され、どこに納品されたかについてもトレースすることが可能です。

また、製品ラベル(外箱または小包装に添付する一括表示に準じたラベル)についても、打出した日付、枚数、担当者、どこの現場のプリンターを使用したかがわかるように全ての履歴を記録しています。

以上のような仕組みにより、お客様への情報提供、自らの製品管理を充実させ、安心で安全な製品の提供を担保しています。